「八朔」とは8月朔日(1日)を略した呼び方で、この「八朔の節供」には全国各地で様々な行事が行われます。瀬戸内では「馬節供」とも称されていました。
「中村家日記」や福山藩の儒者・菅茶山編集の「御問状答書—備後福山領風俗記」には、木馬を引き廻し、鞆の浦の町が多くの見物人で賑わったと記録されています。
台座に乗せる木馬も子犬くらいから実物大のものまで様々で、中には驚くほど写実的なものもあり、観衆の目を豊かに楽しませてくれます。
全国で唯一、鞆の浦だけで行われる伝統行事
江戸時代から鞆の浦では男児が生まれると、最初の八朔の日に白馬の模型を作り、女児には人形などを贈っていました。
子どもの誕生を祝い、成長を願う鞆独特の行事です。昭和の初めに姿を消しましたが、2002年、地元住民の手で約70年ぶりに復活しました。
◇再現される馬出しの様子―健やかな成長を願って
イベント盛りだくさん 鞆の浦の大切な文化を保存しよう
歴史民俗資料館では企画展も。江戸時代や明治の馬もあり歴史を感じます。
引き廻し順路の途中にある商家などでは、「八朔の料理(とうがん料理や花もちなど)」が再現され、みんなに振る舞われます。
幼稚園児から高齢者まで、鞆の浦の町をあげてのお祭りです。
◇町のみんなに愛される子どもたち―馬と共にどこか誇らしげ
鞆の津 八朔の馬出しの関連情報
鞆の津 八朔の馬出しの基本情報
2012年9月5日 公開
場所 福山市鞆町内(沼名前神社前出発)
日程 2017年9月3日(旧8月1日に近い日曜日)
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