沼名前神社の境内に摂社として鎮座する「渡守(わたす)神社」。その例祭は旧暦の8月11日から3日間(現在は9月第3月曜の前の、金〜日曜)にて、大々的に行われます。

渡守神社の祭神は「大綿津見命(おおわたつみのみこと)」で、万葉集によれば「海路平安」信仰を集めた海神とされています。

例祭1日目は、この神が神輿で当番町へ渡御されます。2日目は当番町にて御旅所(おたびしょ)祭があり、そして3日目に神社へと還御されます。そうして初めて無礼講のチョウサイが出発できるのです。

引き廻される豪華なチョウサイ

チョウサイとはこの例祭の最後に引き廻される山車(だし)のこと。
華美な装飾布団3枚を重ねた山車で、その台上に太鼓を置くので「布団太鼓」と呼ばれたり、外見が神輿のようだから「神輿太鼓」と呼ばれたりします。
町ごとに違った意匠も見ものです。

◇チョウサイの豪奢な装飾は一見の価値あり!

チョウサイの登場で祭りも最高潮

「サ、ヨーイトナ、チョウサイだ!チョウサイだ!」―祭り提灯で煌びやかに照らされたチョウサイの上で、囃子役が連呼します。
太鼓の音と共に引き手も乱舞。祭りが最高潮に達する瞬間です。“尾道屋ばやし”や“鞆の浦アイヤ節”も祭りに活気を添えます。

◇ここれぞ鞆の浦の「秋祭り」(渡守神社例祭)!活気溢れるチョウサイ

鞆の浦秋祭り(渡守神社例祭)の物語

鞆の浦秋祭り(渡守神社例祭)の関連情報

鞆の浦秋祭り(渡守神社例祭)の基本情報

2012年9月5日 公開

場所 渡守神社および当番町(輪番制)

日程 9月中旬の金・土・日曜日

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