江戸時代より、約380年の伝統を誇る鯛網の町、鞆の浦。そんな鞆ならではのおみやげといえば、鯛味噌でしょう。10年ほど空き家だったという、江戸時代から続く立派な商家を今に活かせないだろうか—。試行錯誤の末、母体となるディスカバーリンクせとうちが考えたのが、この鯛味噌屋さんでした。元来、鞆の浦に伝わる“甘じょっぱい”鯛味噌とは少し違う、新しい味を模索して完成したのが、「赤」「白」「胡麻」という3種の看板商品です。

ご飯のお供に◎!アレンジして、お茶漬けやおにぎりにも

ほんのり生姜の効いた、まろやかな「鯛味噌白」、コク深い赤味噌で煮込み、国産山椒で風味付けした「鯛味噌赤」、そして、味噌ではなく練り白胡麻で香ばしく煮込み、刻み唐辛子でアクセントをつけた「対胡麻煮」。どれも砂糖を使わず、味噌本来の甘みと本みりんによって、こだわりの味に仕上げています。やわらかい鯛の身を贅沢にも100%使用しており、味噌に負けない鯛の風味が楽しめる逸品。そのままご飯のお供にしてもいいし、刻んだネギや大葉を混ぜ込んでおにぎりの具にしたり、お茶漬けにのせて食べるのもおすすめだとか。鯛味噌赤を使った特製の巻き寿司(数量限定)や、生海苔の佃煮も絶品!

◇同じ鯛でも異なる味わいが楽しめます

往時の繁華を偲ばせる立派な商家

おそらくは江戸時代から問屋を商い、文献によると明治期に入ってからは保命酒屋として財を成した森田商店。肥後の国からやってきたといわれ、屋号はそのまま「肥後屋」。かつてこのあたりは鞆銀座と呼ばれ、メインストリートとして栄えた場所でした。その中でも肥後屋は、とりわけ大きく立派な家だったといいます。鯛味噌や鯛の佃煮を扱い始めたのは、昭和に入ってから。今より10年ほど前に店を畳んでからしばらく空き家のままでしたが、満を持して鯛味噌屋として甦ったのです。江戸時代に栄華を極めた商家が屋号をそのままに、今ふたたび現代に息を吹き返したと思うと、何だかワクワクしませんか?

◇当時の看板がそのまま残っています

贈答品にぴったり、こだわりの包装

店頭に並んでいるだけで、そこはかとない高級感を醸し出すパッケージ。思わず誰かに差し上げたくなってしまいますよね。実はここにも、肥後屋さんの想いが。貼箱に使われているのは、福島市松永町にある塚脇紙器さんのもの。紙とサイズを指定し、鯛味噌のために作ってもらっています。また、組紐に使われている真田紐も、福山市神辺町にある藤井リボンさんのものだそう。とことん地元にこだわり、貢献するだけでなくその魅力を発信していこうという気概を感じますね。ちなみに、立ち上げ当初はコストがかけられなかったため、パッケージのデザインはプロに頼まず、すべて社内でアイデアを出し、文字も社内の達筆な人が書いたそうですよ。

◇この上質感、あげてももらってもうれしい

鞆 肥後屋の基本情報

2014年6月13日 公開

住所 広島県福山市鞆町鞆595

営業時間 10:00〜17:00

休み水曜定休

お問い合わせTEL:084-970-5780

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