鞆の浦まちづくり塾プロジェクト概要
地域の力とは何でしょうか?
鞆の浦のまちづくりでは、「互助」の精神が地域の中で
いかに自然に根づいているかが最も大切と考えます。
「互助」とは、住民同士がお互いに助け合おうとする姿勢。
歴史ある鞆の浦には、継承されてきた文化や習慣の中で当たり前のように「互助」の意識が育まれ、
町全体が「安心の拠点」となっています。
鞆の浦まちづくり塾では、様々な専門分野の方を講師に迎え、
地域共生のまちづくりを講義と実習で学びます。
また、塾生の方には鞆の浦の古民家(シェアハウス)に住んでいただき、
鞆の浦で生活しながら地域との繋がりや祭りでの支え合いを体感し、
地域共生を基盤とする近隣互助のまちづくりを学んでいただきます。
また、塾生の方には、受講後の働く場を紹介したり、
一緒に鞆の浦で働ける環境づくりにも積極的に取り組んでいただきます。
学習の場「鞆の浦まちづくり講座」
鞆の浦まちづくり講座では、地域福祉の理解を深め、
地域で見守り支え合う「地域共生のまちづくり(鞆の浦型地域共生:ご近所福祉でまちづくり)」
を学習していただきます。
講師のご紹介
講師名 | 所属など | 講義内容 |
---|---|---|
酒井 保 | ご近所福祉クリエーター | 「住民がやった気になれる地域づくりの実践」等 |
高橋 実 | 福山市立大学 教育学部 教授 | 発達に困難を抱えた子どもの生涯にわたる支援のあり方等 |
森本 佳樹 | 立教大学 コミュニティ福祉学科 教授 | 地域福祉、在宅福祉、地域ケアシステム等 |
乾 亨 | 立命館大学 産業社会学部 教授 | 住み手参加のまちづくり・地域コミュニティの再生等 |
松岡 洋子 | 東京家政大学 社会福祉学部 准教授 | 住まい・ケア・地域の視点からヨーロッパ高齢者福祉と日本との比較等 |
細田 暁 | 横浜国立大学 都市イノベーション部門 准教授 |
地震工学・地域防災、防災教育等等 |
西野 達也 | 金沢大学 環境デザイン学系 准教授 | 高齢者の居住環境、公共施設の再編手法等 |
体験の場「鞆の浦えんがわづくり」
プロジェクトの最後に、プロジェクト参加者と地域の方が共同で、古民家を活用した町の居場所づくりを行います。
地域共生において、誰でも気軽に集える楽しい居場所はとても重要な役割を果たします。
子供、おじいちゃん、おばあちゃん、認知症の方、障害のある方、地元の方、観光の方、
多様な人たちが集い、慣れ親しむことで、日常的に互助の意識が生まれていきます。
みんなで取り組む「鞆の浦えんがわ」づくりはきっと、かけがえのない体験になるでしょう。
体験の場「鞆の浦のお祭りに参加」
鞆の浦の伝統的な3つのお祭りに参加していただきます。
何事も「段取り八分の仕事二分」と言います。もちろん塾生の方には、
地域の方と一緒にお祭りの準備から加わっていただきます。
日本三大火祭り「お手火祭り」の迫力に度肝を抜かれ、「平町 夏祭り」で国宝級の人情に触れ、
最後は町中熱気に包まれる「秋祭り」で心が動く。
伝統的なお祭りを通じて、地域のつながりや支え合い等を体感していただきます。
お手火祭りの準備の風景
お手火を担ぐ男衆
平町夏祭り(淀媛神社例祭)
鞆の浦秋祭り
鞆の浦秋祭り
スケジュール・内容
7月から9月の間、鞆の浦のシェアハウスに滞在し、受講&体験をしていただきます。
※短期間の参加でも可能です、まずはお気軽にお問い合わせください。
日程 | 内容 |
---|---|
4月1日(水)~6月30日(火) | 塾生募集・プロジェクト準備 |
(未定) | プロジェクト説明会(参加は任意) |
7月13日(月) | 入塾式 |
7月14日(火)〜16日(木) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 酒井保氏:「いつまでも住み慣れた地域で」を実現させるために 13:30~16:00 |
7月17日(金) | [ 午前 ] 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 稲葉氏(平1丁目町内会長):鞆のまちづくり 10:00~12:00 [ 午後 ] 道越サロン 13:30~15:00 |
7月18日(土) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 大浜氏(鞆町内連絡協議会会長):鞆の歴史・文化 13:30~16:00 |
7月21日(火) | [ 午前 ] 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 堀川悟氏(さくらホーム):高齢者福祉(自立支援) 10:00~12:00 [ 午後 ] 元町サロン 13:30~15:00 ※ 元町サロンとは、地域の人の「交流による仲間作り、いきがいづくり」活動のことです。 |
7月22日(水) | [ 午前 ] 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 堀川悟氏(さくらホーム):高齢者福祉(認知症) 10:00~12:00 [ 午後 ] 関中喫茶 13:30~15:00 |
7月23日(木) |
御幸サロン 10:00~12:00 [ 午後 ] 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 羽田知世氏(さくらホーム):高齢者福祉(障害の理解) 13:30~16:00 ※ 御幸サロンとは、地域の人の「交流による仲間作り、いきがいづくり」活動のことです。 |
7月24日(金) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 石川裕子氏(さくらホーム):高齢者福祉(ケアプランの立て方) 13:30~16:00 |
7月25日(土) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 羽田冨美江氏:介護が支える地域の力 13:30~16:00 |
7月27日(月)〜30日(木) |
[ 午前 ](27・28日のみ) 介護予防教室 10:00~12:00 [ 午後 ] 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 さくらホーム実習 |
7月31日(金)〜8月2日(日) | 体験の場「鞆の浦のお祭りに参加」 平町 夏祭り(準備から参加) |
8月3日(月) |
[ 午前 ] 介護予防教室 10:00~ [ 午後 ] 祭の片付け |
8月5日(水)〜7日(金) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 さくらホーム実習 |
8月8日(土) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 松岡洋子氏(東京家政大学): ヨーロッパ高齢者福祉と日本との比較 19:00~20:30 |
8月19日(水)〜23日(日) |
鞆の浦塾@みちごえ ※小学生の宿題を応援します! 9:00〜12:00 [午後](19日のみ) 祭り準備(つくりもん) 13:30〜16:00 |
8月21日(金) | [ 午後 ] 岡崎真知子氏(福山市立大学) 豊かな生活を通した発達支援 13:30~16:00 [ 午後 ] 片岡孝子氏(鞆こども園) 鞆こども園の実践 19:00~20:30 |
8月22日(土) |
[午後] 彦田和詳氏(Nipponia Nippon) 地域WEBプラットフォームを活用した地域づくり 13:30~16:00 [午後] 高橋実氏(福山市立大学) 発達に困難を抱えた子どもの生涯にわたる支援のあり方 19:00~20:30 |
8月24日(月)〜27日(木) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 さくらんぼ実習(放課後デイサービス) |
8月28日(金) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 辻下守弘氏(甲南女子大学):介護予防論 19:00~20:30 |
8月29日(土) | 広島研修ツアー |
8月31日(月) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 介護予防事業実習 9:00~14:00 |
9月1日(火)〜4日(金) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 さくらホーム実習 体験の場「鞆の浦のお祭りに参加」 秋祭り準備 体験の場「鞆の浦えんがわづくり」 えんがわづくり |
9月5日(土) | 乾 亨氏(立命館大学) 住み手参加のまちづくり 13:30~16:00 |
9月7日(月)〜11日(金) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 さくらホーム実習 体験の場「鞆の浦のお祭りに参加」 秋祭り準備 体験の場「鞆の浦えんがわづくり」 えんがわづくり |
9月10日(木) | 森本佳樹氏(立教大学) 地域ケアシステム 19:00~20:30 |
9月11日(金) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 細田暁氏(横浜国立大学):世界から見た日本の問題点 19:00~20:30 |
9月12日(土) | 学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 細田暁氏(横浜国立大学):鞆の防災 10:00~12:00 |
9月14日(月)〜17日(木) |
学習の場「鞆の浦まちづくり講座」 さくらホーム実習 体験の場「鞆の浦のお祭りに参加」 秋祭り準備 体験の場「鞆の浦えんがわづくり」 えんがわづくり [午後](15日のみ) 元町サロン 13:30~ ※ 元町サロンとは、地域の人の「交流による仲間作り、いきがいづくり」活動のことです。 [午前](16日のみ) 平一町目サロン 10:00〜12:00 ※ 平一町目サロンとは、地域の人の「交流による仲間作り、いきがいづくり」活動のことです。 |
9月19日(土)〜21日(月) |
体験の場「鞆の浦のお祭りに参加」 秋祭り |
9月21日(月) | 修了式 |
秋祭り 踊りの練習日程
19:00〜20:00
@鞆の浦コミュニティセンター
- 8月
- 21日(金) 22日(土) 23日(日) 29日(土) 30日(日)
- 9月
- 8日(火) 9日(水) 12日(土) 13日(日) 18日(金)
募集概要
項目 | 内容 |
---|---|
対象 | 以下3つのいずれかに該当される方 1.地域づくりに携わっている方・また関心がある方 2.介護職および介護・福祉関連事業者の方 3.学生で上記1、2に関心がある方 ※男女不問、身体健全 ※長期間参加される方は優遇します。 |
定員 | 10名 |
募集期間 | 4月1日〜6月30日 ※なお、短期間でのご参加は7月以降も随意受付ております。 お気軽にお問い合わせください。 |
参加費 |
1日につき 一般 2,500円(税別) 学生 2,000円(税別) ※ 受講料には以下が含まれます。 ・ 授業料 ・ テキスト代 ・ 家賃(光熱費を含む) なお、全期間(3ヶ月間)ご参加の方は、以下の通り割引になります。 一般 12万円(税別) 学生 9万円(税別) ※ 受講料には以下が含まれます。 ・ 授業料 ・ テキスト代 ・ 家賃(光熱費を含む) |
宿泊場所 | 鞆の浦の古民家・住居(鞆の浦まちづくり塾実行委員会が提供するシェアハウス) |
応募方法 | 次について以下までお送りください。 1.応募理由 2.履歴書 送付先:tomonourajuku@gmail.com 〒720-0201広島県福山市鞆町鞆552 鞆の浦・さくらホーム 鞆の浦まちづくり塾実行委員会 宛て |
開講までの流れ | [ご応募]▶︎[一次審査(書類)]▶[二次審査(面接)] ▶[受講決定]▶[参加費納付]▶[受講] |
お問い合わせ | 鞆の浦まちづくり塾実行委員会 担当:羽田知世 【電話】080-6262-1034 【Email】tomonourajuku@gmail.com |
プロジェクトを支援してくれる方々のご紹介
地域介護を支える『鞆の浦・さくらホーム』
(プロジェクト運営者)
10年前から鞆の浦の地域介護を支えている地域密着型多機能ホーム。
さくらホームは、鞆の浦の住民の方と連携し、地域共生のまちづくりに一貫して取り組まれています。
その考え方や地域との関わり合いは、これからの日本が迎える高齢化社会における
地域社会のあり方に大きな気付きを与えてくれます。
また、介護業界でも先進的なケースであるため、全国からの多数の見学者が日々訪れています。
さくらホームの理念
地域と結ぶ、家族と結ぶ
地域に根付くためのさくらホームの実践
- 1.人と人を丁寧に繋いでいく
- 2.施設を地域化する
- 3.利用者さんを地域化する
- 4.職員が地域化する
- 5.地域での看取を支える
著書:介護が育てる地域の力
発行:さくらホーム
介護職の意識が変われば、地域が変わる。
さくらホームが続けてきたのは、スタッフが地域と利用者さんとを結びつける「絆」になるということです。
- さくらホーム代表
羽田冨美江さん - 鞆の浦型地域共生まちづくりのリーダー。
理学療法士、認知症介護指導員 - また、福祉のまち作りをテーマとする講演も数多く行っています。
- ▶羽田冨美江さんの物語はこちら
- 鞆の浦まちづくり塾実行委員会 代表 ・ 作業療法士
羽田知世さん - 鞆生まれ鞆育ちの31歳。
2010年ノーマライゼーション発祥の地デンマークに1年遊学し、高齢者施設や障がい者施設での実習を経験しました。
そこで、みんなが自然に平等に暮らす姿を見て衝撃を受けました。
子ども、お年寄り、障がいを抱える人、LGBTの人…みんな日本に比べて生きやすそうだな~と感じました。
「鞆の浦まちづくり塾」では、これまでの経験を活かし私を育ててくれた大好きな鞆で地域共生のまちづくりを、仲間と一緒に考えて行きたいと思います!
- 主任ケアマネ・社会福祉士
石川裕子さん - 要介護者を支えてくれる地域住民と専門職を結び「どうすればその人が自分らしく暮らせるか」ということを話し合い、ケアプランに組み込み、専門職として責任を持ってそれを支援しています。
地域福祉施設『鞆の津ふれあいサロン』
(運営:NPO法人鞆の人と共に暮らしを)
高齢者の見守り・住民の居場所づくり・介護予防・移住者の援助等活発に活動しており、
県社会福祉協議会より表彰されるなど高い評価を受けています。
子どもからお年寄りまで世代を超えて交流する施設を目指しています。
介護予防教室、ウクレレ教室、また多くのイベントで地のにぎわいを呼び戻そうと頑張っています。
- 鞆の津ふれあいサロン代表
稲葉繁人さん - 鞆ボランティア会会長
鞆学区の福祉を高める会副会長 - 地域の安全・安心に全力で立ち向かっています。
- ▶稲葉繁人さんの物語はこちら
- 鞆の津ふれあいサロン
岡本かずえさん
坂本あいこさん - 地域の独居の方々、認知症の方々がひとりぼっちにならないよう、お互いさまの心で見守りなど仲間を巻き込んで実践しています。
- ▶岡本かずえさん、坂本あいこさんの物語はこちら
未来の希望を育てる『鞆こども園』
鞆の唯一の幼稚園(開園90年)と保育所です。
園児は、お天気の良い日は乳母車をおされ、おんぶされ、
また子供同士手をつなぎ町の散策に出かけ、地域の方と自然な交流をしています。
子ども園の運動会は地域のお年寄りでいっぱいになります。
子ども達の笑い声・泣き声は高齢化の進んだ町の未来に希望の光を与えてくれます。
- 鞆こども園
園長 林佳子さん
主任 片岡孝子さん - 「自分が好き、相手も好き」
「地域の文化に触れる楽しさ」
を大切に保育をしています。 - ▶鞆こども園の物語はこちら
老若男女のたまり場『駄菓子屋 あこう屋』
あこう屋の「売り子」は、さくらホームのご利用者さんです。
ここは地域のおばちゃん達や子供達のたまり場でもあります。
介護が必要になっても地域で暮らす豊かさを実感できる場所でもあります。
- 駄菓子屋のおばちゃん
西村千賀子さん - 「地域の民生委員さんで、子どもとお年寄りの繋がりをとても大切にしながらあこう屋の店番をしてくれています。
- ▶あこう屋の物語はこちら
お祭りの仕掛人『大世話人』
鞆は嘗て潮待ちの港で栄えた町です。
そのため、観光の方や鞆に滞在する方を「おもてなし」する文化が残っています。
大世話人とは祭りの世話方ですが、祭りだけに留まることはありません。
- 世話好きで、楽しいおじさん
茶谷 仁さん - 祭りが好き・歌が好き・お酒が好き・人が好き。
地元で生きる幸せ・楽しさを全身で伝えてくれています。 - ▶ひとしさんの物語はこちら
鞆の浦型地域共生(ご近所福祉)について
万葉の昔から栄えてきた瀬戸内海の要港・鞆の浦。
歴史ある鞆の浦には、継承されてきた文化や習慣の中で育まれた「地域のつながり」が今も強く残っている。
お互いを認め合い、支え合うという人と人との絆が、
ここ鞆の浦の本質的な「地域の力」となっており、日常的に奇跡の物語が綴られている。
鞆の浦について
高齢化が進み、
人口減少も進んでいる。
独居の方や高齢者世帯、介護が必要なお年寄りも増えている。
鞆の浦から望む瀬戸内海
町並み(大蔵と港の風景)
町並み(江戸時代の建造物)
町並み(石畳の坂)
町並み(鞆の町と港の風景)
地域の力とは
地域の力とは何でしょうか?
経済力や利便性、受けられるサービスの多様性なども重要な地域の力です。
しかし、最も大切な力とは、地域の中で行われる当たり前の「互助」ではないでしょうか。
ケアについて、「自助・公助・共助・互助」を柱に語られることがあります。
「自助」は自分でできることは自分でするということ、「公助」は国や地方公共団体などの取り組み、
「共助」は地域レベルでの取り組みで、病院や介護施設などのサービスも含まれ、
特に費用負担の点で制度的な裏付けがあるものを指します。
「互助」とは、住民同士がお互いに助け合おうという姿勢。
これは強制力を伴うものではなく、支え合おうという意志から生まれる自発的なものです。
「互助」から生まれる豊かさ
「互助」は助けられる側だけでなく、助ける側の人生や生活をも豊かにします。
鞆の浦型地域共生の中で生まれている「互助」の様子を見ていると、
支え手は他者を支えているという安心感、貢献できているという幸福感を得られているように思います。
これは、日本人が大切にしてきた「お互いさま」「おかげさま」という考え方が、
私達にとっていかに大切なのかを示しているのではないでしょうか。
地域の精神的な「土壌」を耕す
「根気強く土を掘り起こしてこそ、いざ「種」を蒔いた時、根が深く伸び、幹も育っていきます。
地域の活動に関わり、人間関係を丁寧に作り、伝えたい情報を発信することで、
地域の力を育てる豊かな土壌を作ることができると考えています。
居場所がある安心して暮らせる町
「鞆の浦に限らず、日本全国高齢化社会へと向かっています。
高齢者でも安心して暮らせるまちづくりは、いま最も必要とされていることではないでしょうか。
地域の人達の意識が変わり、掘り起こされた土に種を蒔く人が増えていくと、
お互いを認め合い、支え合うという感覚が当たり前になっていきます。
そんな意識がある中で、自治会や病院、介護施設、地域包括支援センターが連携していけば、
地域の人達は要介護となっても住み慣れた自宅で過ごすことができ、
また施設に入ったとしても町に居場所がなくなることはありません。
町全体が「安心の拠点」となり、「ここにいれば大丈夫」と思えるようになるのです。
地域共生を目指すという意識をもつこと
住民が地域共生を目指すという意識を持つこと、
これが、地域の力や、人と人とのつながり、「互助」の文化を再生する第一歩になると信じています。
それらは町自体の魅力となり、未来の世代にとって、かけがえのない財産になることでしょう。
様々な立場の人が「この町に住みたい」「ここで暮らせて良かった」と
思えるようなまちづくりの大きな力になると思います。
地域によって個性は異なります。
土地の文化に沿った地域共生の動きが日本中に広がっていくことを心から願っています。
鞆の浦まちづくり塾実行員会
顧問 羽田冨美江