鞆の浦の郷土料理の開発を手掛ける「龍馬料理開発委員会」の方から、
【鞆物語】は、こんなご相談をいただいた。
「鞆の浦らしい食材を使って、女性向けスイーツとか、手軽に食べられる軽食とか、なんか作れないかなあ?」
「ううん、そうですね…、瀬戸内の小魚とか、ワタリガニとか、たことか…、ですかね?」
はじまりは、そんな会話からでした。
「株式会社ナノ・アソシエイツ」代表・浅 雄一
【東京ローカルレストラン】について
【東京ローカルレストラン】は、食材やお皿の向こう側に息づく「地域」を語ることで、
消費者と生産者の架け橋になり、食を通じ地域活性化に貢献するメディア。
運営している「株式会社ナノ・アソシエイツ」代表・浅さんは、
取材を通じ全国津々浦々の特産食材を食べ尽くしてきた、言わば“食材ソムリエ”。
東京の有名レストランシェフ数十人とも交流があり、「美味しい地域食材」×「腕利きシェ フ」による、地域限定メニュー開発を数多く手掛けてきた実績を持っています。
まさに、食を通じて地域に貢献する、“地域活性化のプロフェッショナル”です。
繋がる
現地のニーズに応えるため、【鞆物語】が現地コーティネートを担当し、
【東京ローカルレストラン】がメニュー開発を担当します。
【東京ローカルレストラン】が持つ“食”に対する匠の技と、【鞆物語】が持つ
現地・鞆の浦との“絆”―。その両輪が繋がり、【鞆物語】初となる、
このコラボ企画が誕生しました。
【鞆物語】について
「一般社団法人ニッポニア・ニッポン」が運営するサイト【鞆物語】は、2012年8月1日に正式リリースを迎えて以来、鞆の浦に住む方々、また、鞆の浦を愛する多くの方々に支えられ、豊かに育てられてきました。
そして、現在では、「地域WEBプラットフォーム=WEBインフラ」として、その繋がりの輪をさらに拡げ、全国の“鞆の浦ファン”の集いの場として、広く親しまれています。観光サイトなどでは見落とされがちな、鞆に住む(関わる)“人”の物語りに焦点を当てて、鞆の浦という地域が持つ素晴らしい魅力を伝えていく【鞆物語】。
そして今後は、WEB上で築いてきた地元の方々との親密な“繋がり・絆”を、リアルへと展開し、鞆の浦を愛する皆さまと共に、鞆の浦の未来を、さらに豊かに描いていきます。
メニュー開発のコンセプト
新メニュー誕生までのプロセス
2月初旬、【鞆物語】は、浅さん率いる【東京ローカルレストラン】取材チームとともに、
地域の食材巡り。瀬戸内のお魚、海苔、ほうれん草、くわい、原木椎茸と地元産の“旬”に出会いました。
潮風が冷たく粉雪もちらつく中での取材でしたが、地元生産者の皆さんの温かいやさしさに包まれ、
心はほっこり温かく―。
地元でご協力いただいた方々には、本当にお世話になりました。
地元の漁師さんもにこやかに、スズキを手に取って、
「まあまあ、いいサイズじゃろう」
地元の海苔師さんの船にて。驚きの海苔漁に遭遇!
ほうれん草畑にて。ここの畑のほうれん草の味は濃い!
その魅力を教えてもらいました。
福山名物・くわいの畑にて。収穫は終わったけれど、
しっかり現地を視察。
生産者さんに、貴重な原木椎茸を見せてもらいました。、
もぎたての原木椎茸を試食。味が濃厚!
【鞆の浦(福山)厳選食材】
×
【フレンチの森茂彰シェフ】
この度、この「鞆の浦メニュー開発プロジェクト」に快くご協力いただいたのは、
恵比寿のフレンチレストラン「moRi」のオーナーシェフである森茂彰さん。
2001年にフランスに渡り、星付きレストランで腕を振るった経歴をお持ちのフレンチ界の重鎮です。
フランス料理のクラシックをベースに、日本食材の香りや風味を取り入れた料理を、
ほっとくつろげる空間でご提供されています。
そして一方で、
鞆の浦の地元食材が持つ豊かな可能性を見出していた「ナノ・アソシエイツ」の浅さんは、
交流のあるシェフたちの力を借りて、鞆の浦で何か新しいものを作れないか、
と、その想いを高めていました。
そうして、【鞆物語】とともにリサーチした地元食材を元に、
数多くのシェフ仲間の方々から、よりマッチしたシェフをコーディネートして―。
そうして、白羽の矢が立ったのが、フレンチの森シェフ、でした。
「今回、フレンチでいきます!」
「フレンチですか!?」
素人にはまさかの、フレンチ。
鞆の浦(福山)の食材がフランス料理に…?想像を超える、
なんとも大きな期待感を抱かせてくれるではありませんか。
いったい何が生まれるか…、とても楽しみ!
森茂彰(オーナー・シェフ)
1976年 北海道生まれ
1997年 辻調理師学校リヨン校よりオーベルジュドカッサーニュ(アヴィニョン1つ星)にて研修 帰国後 銀座「ベルフランス」
恵比寿「タイユバンロブション」2年半勤務
2001年 フランスに渡りジャルダンデサンス (モンペリエ3つ星)
ジャン バルデ (トゥール2つ星)
ジャック マキシマン (ヴァンス2つ星)
リシャール クータンメ (ラ・ロシュル2つ星)
など多数のレストランで勤務。 帰国後、都内レストランを経て開店準備
2007年10月 「moRi」を開店
試作開始
森シェフの手に掛かると、すべての食材が、まるでフレンチのためのものであるかのように見えてくる。
現地から取り寄せた食材たちは、この「匠」によって、隠されていた“個性”を引き出され、美味しく、
そして美しく、次々とお皿に盛られていく。そう、これぞ、“プロの仕事”。
ほうれん草のスープ
椎茸の肉詰めフライ
厚切りくわいハニートースト
鞆あげ(たこ入り海苔揚げ団子)
瀬戸内海のブイヤベース
厚切り海苔バタートースト
現場のニーズに合わせた
“柔軟さ”と“創造力”
今回新しく開発されるメニューは、鞆の浦の渡船場2Fのカフェ&ギャラリー【SHION[潮音]】にて提供されます。
現地の運営スタッフは、料理については素人。加えて、設備もごく限られたものです。
「誰でも簡単に作れて、それでいて、鞆の浦らしく、美味しくて、名物になる料理を!」
こんな難易度の高い、我々の無茶な要求に対して、誠心誠意、試行錯誤される森シェフのお姿に、
申し訳なさと感謝しかありません。
「じゃあ、こうしよう!予めラップで巻いて準備しておいて…」
「こうするとロスが殆どでないし、注文が入ってからでもすぐに作れる!」
味だけでなく、工程の効率化までも、妙案の数々をいただいて、
どこまでもプロフェッショナルな森シェフの姿に、開発スタッフ一同、ただただ、感嘆。
森シェフ、その節は、本当にありがとうございました!
誠に、改めて感謝です。
調理方法の効率化についても、クリエイティブな提案が!
これぞプロの姿。
地元食材の魅力を最大限に引き出せるメニューとは…、
プロの腕が鳴ります。
新メニュー決定!!
今回、いくつか試作していただいた中で、
現場のニーズに合ったメニューとして、
次の3品が選出されました。
※各メニューの提供は5月中旬以降の予定です。
使用される厳選素材
【くわい】福山市はくわいの生産地日本一。
独特の苦みと栗のような甘みが特徴です。
【海苔】瀬戸内で育ったミネラルたっぷりの海苔。
潮の香りが豊かに香る絶品です。
【たこ】瀬戸内ではたこがたくさんとれます。
柔らかくしっかりとした歯ごたえがたまりません。
いよいよ、「鞆の浦」デビュー
5月中旬に、鞆の浦の渡船場2Fにカフェ&ギャラリー【SHION[潮音]】がグランドオープンします。
森シェフのご協力により開発されたメニューは、現地運営スタッフに継承され、
眺望絶佳、この潮騒の聞こえるカフェにて、販売される予定です。
鞆の浦にお越しの際は、是非一度、ご賞味ください。
カフェ&ギャラリー【SHION[潮音]】とは?
『旅人、暮らす人、働く人... みんなでつくるカフェギャラリー』 SHION(潮音)は、鞆に“暮らす人”と鞆に訪れる“旅人”が集い、交流することで、新しいコミュニケーションをうみだす場所です。
静かに潮の音に耳をすましたり、みんなが集い語りあったり、心おだやかに過ごせる落ち着いたサロン空間を目指します。
ここで生まれる出逢いや交流が、鞆の未来を明るく照らすきっかけになることを願って・・・
場所 | 渡し場サロン SHION(潮音)~展望カフェ&ギャラリー~ |
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住所 | 広島県福山市鞆町鞆623-5 市営渡船場2F |
問い合わせ | shion.tomonoura@gmail.com |
期間限定 『みんなでつくる。鞆の浦・写真の物語り 展』
期間 : 4月30日~6月30日 11時~17時 (入場無料/不定休)
掲示場所 : 1階から2階にかけての階段壁面/2階店内壁面
写真をテーマに新たな交流の促進を目的に鞆の浦の風景や観光名所、鞆の人々やいきものなどの写真を展示します。鞆を訪れた方は、写真を見て鞆の魅力を発見し、町へ散策へ出かけたり、地元の人には、いつもの見慣れた風景に新鮮さを感じて頂き、穴場の写真スポットを教えて頂くなど、会話のきっかけを作ります。