土蔵に貼り付く海鼠壁
2012年8月28日
Photo:Nipponia Nippon
鞆の浦といえば、この土蔵に貼り付く海鼠(ナマコ)壁。
江戸時代の大港湾都市・鞆の浦には、浜蔵が現存しています。浜蔵というのは、港の倉庫のことですね。
多くの船が運んできた積荷を、この浜蔵に収納していました。
そして、こういった土蔵などの壁に用いられたのが、海鼠壁です。
江戸時代の伝統的な左官技術です。
サイコロの目みたいですね☆ Σ(・ω・ノ)ノ
これは、耐火・耐水性の向上のために、土蔵の壁に四角い平らな瓦を貼り付けて、その目地(めじ/隙間、継ぎ目のことです。土木用語ですね)を隠すために、漆喰で塗り固めてるんです。
その際に、漆喰がこんもり丸く盛り上がるというわけです。
そのようすがナマコに似ていたから、海鼠壁と呼ばれるようになったとか。
サイコロみたいな意匠ですけど、いつも目が4つというわけじゃないんですよ。
鞆の海鼠壁にも色々な種類のものがあるので、ぶらり散歩がてら、ちょっと意識して歩いてみるのも面白いですよね。
【 広島県福山市鞆の浦
—きれいな鞆色の町並みを飾る 『写真の物語り』 】